トランプ政権で移民問題どうなるのか?アメリカの移民問題と銃社会の現実を伝えるドキュメンタリー映画
移民問題は昔からアメリカの問題だった
トランプ大統領が特定の国からの入国制限をしたことが話題になりましたが、実は移民の問題は昔からの大きな課題であり、アメリカの銃社会とも深い関連があります。
この「ボウリング・フォー・コロンバイン」は、アメリカの移民問題の歴史的背景と、それに関わる犯罪の原因を考察しています。
アメリカの白人も移民だった
この映画でも説明されていますが、現在のアメリカの大多数である白人はヨーロッパからの移民でした。
当時のアメリカ大陸で生活していたネイティブアメリカンと呼ばれる民族は、ヨーロッパからの移民に土地を奪われました。
それからも、多くの内戦と紛争を経て現在のアメリカ合衆国となっています。
アメリカという国家は移民による闘争によって、多民族国家として成り立ってきました。
他者に対する恐怖
度重なる内戦と民族・人種間の争いの結果、アメリカには自分の身は自分で守るという文化が根付き、その武器を所持する権利を持つようになりました。
その文化は他者に対する恐怖となって、自分の土地に侵入するものを銃で脅したり、学校に銃を持ち込んだりすることが当然のようになってしまいました。
銃社会と人種差別
アメリカの銃社会の支持し、銃規制に反対している「全米ライフル協会」という団体があります。
この団体は人種主義的な思想とは関係ありませんが、団体の代表であるチャールトン・ヘストンはアメリカの治安は移民・人種の問題にあるとほのめかしています。
人種差別や民族間の軋轢が、他者への恐怖や差別となり、有色人種への不当な暴力や銃乱射などの一因となっていることは否定できません。
貧困と格差
アメリカの地方部での貧困率の高さは、犯罪率と深くかかわっています。
日本でも問題になっているようなワーキングプアの問題があります。
例えば、低賃金の単純労働をするために一時間以上のバスに乗って、職場に行く人が地方部では多数存在しています。
その貧困層の多くが黒人やヒスパニック系の移民というのが現実としてあり、この貧困層の犯罪率が高いと考えられています。
まとめ
この映画のなかで、アメリカのスーパーマーケットのKマートが銃乱射事件の被害者の訴えで銃や銃弾を販売することを決定しました。
アメリカ文化に批判的な内容の映画ですが、こういったアメリカの柔軟な姿勢や懐の深さも描かれているのも、これが前向きな姿勢で作られた映画であることが分かります。
日本のマスコミもトランプ大統領に対して批判をしていますが、個人を揶揄するようなことは止めてアメリカの問題点を理解した上で、トランプ政権に望む政策を提案するべきでしょう。