小田原市の生活保護の不正受給問題の本質とは?
生活保護に関する問題の本質
生活保護の問題は以前よりニュースで取り上げられるようになりました。
しかし、プライバシー保護のため実態をそれほど詳しく報道されていません。
前提として不正受給は取り締まるのは当然ですが、この生活保護の受給に関わる問題の本質はなんでしょう?
そもそも「受給させたくない」のだろうか?
先日「保護なめんなジャンパー」で報道された小田原市のホームページが、「生活保護を利用させないように構成されている」と、この記事で指摘されています。
小田原市が「積極的に利用させたくない意図があった」とは認めないでしょうが、ジャンパーの件も考えると、そのように認識されることは避けられないでしょう。
生活保護の対象になるかを選定するのは難しい作業となり、その過程で不正受給者を見逃してしまう可能性があり、積極的に利用させたくない理由として想像できます。
稲葉剛公式サイト » 【改善させました!】「保護なめんなジャンパー」の小田原市ホームページは制度を利用させない「仕掛け」が満載だった。
受給させたい人と受給させたくない人
貧困者を支援するためのNPOやボランティアなどもあり、生活保護を積極的に受給できるように促す団体もあります。
この団体は生活保護は権利であり、資格がある人は積極的に利用するべきだと主張しています。
一方で、ワーキングプアと呼ばれる低所得層の人は、実態は生活保護以下の収入で生活をしています。
その人たちが、生活保護受給者に対して不公平感を抱くことも容易に想像できます。
マスコミは受給者がギャンブルに興じる様子を報道して、感情的な対立を煽っているようにも思えます。
自己責任論と財源という現実
現在の日本の社会では、行政や会社などに依存せずに自己責任で自分の生活を守ることが基本的な資本主義のシステムとして認識されています。
一部の富裕層といった人たちとワーキングプアといわれる貧困層の格差が拡大しています。
一部では、生活保護が必要な人にも自己責任を押し付けたり、受給金の購入品の制限を訴えたりすることもあり、生活保護者に対する厳しい見方をしています。
本来は生活に困窮した人を行政が進んで救済すべきですが、行政は受給基準と審査を厳しくしているようです。
生活保護受給者は、納税ではなく医療費などの控除もあるため、各市町村の財源にとっては負担となっていることは事実でしょう。
各市町村も財源が不足しており、性格保護受給者を抑制したいという意図があることが想定できます。
それでも救済措置は必要
本来なら、行政機関がセーフティネットとして生活保護のようなセーフティネットを活用するべきでしょう。
現代の日本の資本主義のシステムもまだまだ不備が多いので、不測の事態には行政機関が住民を守ることは必要です。
まとめ
問題の本質は、弱者を救済すべきという理想論に対する下記の反論があります。
① 生活困窮の責任は本人にあるのだから、自己責任で自立するべき
② 財源がない各市町村が、あまり税金を支給すべきでない
現代日本の格差の問題と各市町村の財源不足が、生活保護というシステムを維持することが困難にしています。
簡単な解決方法がある問題ではありませんが、現状の生活保護のシステムを適切に運用することは私たちは努力する必要があります。