トム・ハンクス主演の「フィラデルフィア」は、エイズ患者の偏見との闘いを描く名作
差別と偏見とは
最近はトランプ大統領の発言や、ヨーロッパの難民問題などがあって民族や国籍による差別や偏見に関する問題が報道されています。
それとは別の差別の問題で、LGBT問題、いわゆる同性愛などの性的指向によって差別を受ける問題があります。
この「フィラデルフィア」という映画は、トム・ハンクス演じるゲイの主人公がエイズ
を発症し差別と闘うというストーリーです。
エイズに対する偏見
かつてはエイズは同性愛者間で感染することが多いものだと考えられていました。
この考えは医学的には全く根拠がないことで、今はそう考える人は減っています。
日常生活のなかでエイズが感染する可能性は極めて低いので、エイズ感染者を隔離することは不当な行為です。
しかし、今でも偏見があり、エイズ感染を周囲の人に告白することができないのが現実でしょう。
こういった現実を少しでも変えるには、こういった映画のようにエイズ感染者の立場を理解し、偏見や差別が残酷なものだと理解することが必要です。
ゲイに関する差別と偏見
最近、人気俳優が同性愛者ということ(薬物使用も)を間接的に暴露されて、芸能界を引退したことが話題になりました。
芸能界では、同性愛者のタレントは特殊な扱いを受けていて、例えば美輪明宏やマツコ・デラックスのように女装する人が多く出演しています。
俳優や女優で同性愛者であることを表明した事例はほとんどないので、芸能界であっても偏見があるのでしょう。
一般人の場合、さらに偏見があり一般企業や学校などで同性愛者を表明する人はほとんどいません。
海外では、Apple社のCEOであるティム・クックがゲイであることを表明していますが、日本の大企業の社長が同性愛を表明することは現時点では考えられないことでしょう。
日本も同性愛者への理解が進んでいるとは思いますが、誤解されている部分も多く、まだ社会的に不都合なことが多いようです。
しかし同性愛者の本当の苦しみを実感できなくても、一人の人間として差別や偏見によって不当に扱われることの辛さは理解しなくてはなりません。
まとめ
同性愛の問題は、宗教や文化によって異なる解釈があるので絶対的な基準で判断することができませんが、少なくとも日本を含む先進国では同性愛者を差別することは違法であり非人道的行為です。
近年は同性愛者のための結婚制度の変更など、法律も同性愛者を支援する方向にあるので、私たちも彼らが差別されないように支援することが必要でしょう。