電通の事件から過労自殺をなくすために思ったこと
日本の企業の構造的な問題だった
亡くなった女性は高学歴で美人という、いわゆる「勝ち組」と呼ばれる人でした。
電通に入社できる人はほぼ全員が「勝ち組」かもしれませんが、(真実は本人しかわかりませんが)少ないとも人生に絶望するような人とは思えません。
この事件に対して、ネットでも多くの意見や議論があったことを考えると、日本の企業の構造的な問題が背景となって事件となったと感じました。
この事件ほどではありませんが、私も連日続く長時間勤務を経験したことがあります。
明らかに無理をしているのに、義務感のような感情で体を酷使しながら働いていました。
この義務感のような感情が過労自殺を引き起こしていると思います。
過労自殺は労働基準法を守れば防げる
義務感や責任感などの感情的な理由で無理して働く可能性があるのだから、それを抑止するための法律が労働基準法です。
つまり感情的になって正常な判断ができない状態のときに、法律で働くのを止めます。
突発的な病気や事故は防ぐのは難しですが、過労による「自殺」は法律を守っていればなくなるはずです。
パワハラは別の問題として対策する必要がある
過労と同時にパワハラも自殺の原因になっているようですが、パワハラはそれだけで自殺を引き起こす可能性があるのでさらに悪質です。
恐怖で支配されたり人格を否定されたりすることで、うつ状態から自殺した例もあります。
ただパワハラは構造的な問題というよりは、加害者の性格によるものが大きいため別の議論をして対策を考える必要があります。
仕事の価値観は変わっている
会社や仕事に対して過度の責任感・義務感を持つのは、今の時代にはそぐわない考え方です。
会社は自分の生活を守るために収入を得るところです。
睡眠不足や体調不良になったら、早く休みを取って健康な状態に戻すことを第一に考えましょう。
結局、そのほうが会社にとっても良い結果になるはずです。
無理しないと成り立たない仕事は、基本的には人を不幸にするだけです。
まとめ
会社や仕事に必要以上に人生の意味を与えて、結果として人の死に対する悲しみが欠如している人がいます。
ネットでも少なからず、自殺に追い込んた構造的問題を擁護したり、自殺した方にも非があるような発言もありました。
身近な出来事として考えたら、過労でうつ状態になっただけでも家族や配偶者の人生に大きな影響を与えてしまいます。
一概にうつ病になったから不幸になるとはいえませんが、会社という組織は社員を守る義務があります。
この自殺された方のご家族や上司や同僚のかたは、一生この事件の影を背負うことになるでしょう。
私も近い人を自殺で亡くした経験がありますが、そのときに無力感と罪悪感は忘れることがありません。
年の瀬にこの事件に向き合いたかったのでブログで書いてみました。