マスコミによる人権侵害は行き過ぎている
実名から匿名報道へ
2017年の3月に千葉県で女児死体遺棄事件が発生しましたが、4月になり容疑者が逮捕されました。
この時点までは女児と容疑者の名前を実名報道されていました。
しかし、5月6日の朝刊で神戸新聞と千葉日報は「性的被害の疑いを配慮して、被害者を匿名報道にする」ことを発表しました。
遅すぎる判断と無反省の姿勢
すでに2カ月以上毎日のように実名報道しておきながら、この時点で匿名報道に切り替えることに効果があるのかを考えて判断したのでしょうか?
また他の報道機関である各大手新聞やテレビ局では実名報道がされている状況で、この新聞のみが匿名報道をする理由を考えてみると、形だけでも反省したふりをして匿名報道にすることで批判されたときの言い訳にするつもりなのでしょう。
本当に被害者の人権を守るために匿名報道をするなら、実名報道の記事のある過去の新聞を回収し、他の報道機関へ匿名報道に切り替えるように呼び掛けるくらいの姿勢を見せるべきでしょう。
むしろ、「自分の新聞だけは責任を逃れようとする卑劣な態度」と受け止められても仕方がありません。
マスコミの歪んだ正義感
マスコミで働く人間は日常的に発生する凶悪事件に感覚がマヒしているのか、表面的な正義感と同情を演出して、実際には被害者やその関係者の心情を逆なでするような行動をしています。
マスコミ側に意図に沿う意見を誘導したり、強引な取材などが日常的に行われており、その結果テレビや新聞など大手マスコミは視聴者が減り続けています。
こういった姿勢を正すことが大手マスコミの使命であるべきですが、実際には悪化しているのが現状でしょう。
推定無罪の事例
そもそも容疑者も現段階では推定無罪とされていて、本来は実名報道は慎重にならなくてはいけません。
しかし現状では推定無罪の原則は有名無実化しており、容疑者として実名報道されると後に無罪になったとしても犯罪者や危険人物として誤解されることも少なくありません。
またその場合にも、マスコミが十分な謝罪や賠償がなされていないのが現実のようです。
まとめ
ニュース報道することは非常に重要ですが、悲惨な被害者の立場を理解せずワイドショー的な感覚で人権侵害をすることが現在のマスコミでは日常化しています。
改善されるのは絶望的な状況ですが、ブログで取り上げることで関心を持ってくれる人が増えることを願っています。