ネット生放送を規制すべきか?
ネット動画配信の危険性
お笑い芸人のカンニング竹山が、インターネット生の動画配信の危険性を指摘し、規制を強めるように主張しました。
YouTuberによるインターネット動画配信やニコ生やツイキャスなど、現在では生に限らず多種多様な動画がネット上で配信されています。
なかには過激な表現や誤解を招くようなものもあり、注目を得るために手段を選ばない配信者がいることが話題になっています。
正論だが無力な正義感
確かにインターネット上の動画には行き過ぎた表現が、編集されないままに配信されているものも少なくありません。
しかし、明らかな違法や犯罪行為でもない限りは動画配信を規制することは限界があります。
スマホやパソコンさえあれば動画や画像、文章が、誰でも公開することができるのがインターネットの素晴らしいところでもあります。
テレビやラジオなどのマスコミが独占してきた情報発信がインターネットに視聴者を奪われているこの時代に、マスコミに出演するタレントであるカンニング竹山が批判するのは視聴者の意見を反映しているとは思えません。
規制したくなる悪質な配信動画があることは事実ですが、特定の人の価値観で規制を肯定することはインターネットの本質に反する考え方でしょう。
法整備と検閲
インターネット上の世界は変化が早く、トラブルに関する法律も追いついていないといえるでしょう。
日々発信される情報量が莫大であるため、すべてを監視することは不可能に近く、違法な行為も見逃されているものも多くあります。
中国はFacebookやGoogleなどのサイトへのアクセスを禁止し国内のインターネット上の情報を検閲していますが、日本ではこのようなことは受け入れられないでしょう。
テレビにも問題が多い
カンニング竹山はテレビの放送を比較対象としテレビの安全性を主張していますが、あくまで悪質なインターネット動画よりはマシというだけに過ぎません。
視聴率至上主義、やらせや捏造、偏った報道、悪質な印象操作などが日常的に行われ、視聴者の数と影響の大きさから言えば、インターネット動画より問題が大きいかもしれません。
まとめ
「悪いものを規制すべき」と簡単に正義感を振りかざしたところで、視聴者はそんなことに惑わされるほど愚かではありません。
明らかな犯罪行為を見逃してはいけませんが、インターネットの自由な文化を侵害するような規制は慎重に語られるべきでしょう。