悪趣味なマスコミ報道は誰のため?
フジテレビの報道
中川俊直衆院議員が女性問題で経済産業政務官を辞任し自民党を離党した事件で、フジテレビの報道が話題になりました。
中川氏の妻は、がん闘病中で帽子にマスク姿をして取材を受けました。
夫である中川氏は議員ではありますが、妻は一般人であるうえに闘病中に状態でテレビ取材を行うフジテレビの報道姿勢が倫理的配慮に欠けると批判されています。
がん患者への配慮
中川氏の妻はがんで闘病中の身で、心身ともに不安定な状態にいます。
命にかかわる病気を患っている人に大きな負担のかかるような話をテレビ取材するということは配慮に欠ける行為としかいいようがありません。
合意のうえでの取材のようですが、この問題でこのような取材が必要だったと思えません。
また妻はむしろ夫の女性問題の被害者であり、カメラの前で謝罪をさせるような映像を放送することで誤解される可能性もあります。
視聴者の望まぬ取材
報道するものが適切がどうかをテレビ局が一方的に決めていて、「嫌なら見るな」という姿勢になっているのは健全な状況ではありません。
「報道の自由」は前提として尊重されるべきですが、興味本位の報道で人権を侵害したり視聴者の望まぬ取材で得た情報は許されるものではないでしょう。
歪んだ正義感
テレビ局が考える正義感のために、意図的な編集をしたり、やらせや偏った意見ばかりを中心に報道したりする問題が指摘されています。
そういった報道が続けばテレビの信頼性が低下し、ますます視聴者がインターネットの情報を利用するようになるでしょう。
まとめ
テレビの正義感や報道の自由は大切ですが、それ以前に人間の尊厳や取材対象者への常識的な配慮なくして成り立ちません。
フジテレビが今回の指摘に対して謝罪をし、今後同じことを繰り返さないことを願っています。