電通が1位から23位になった就職人気ランキング
学生からの電通の人気が減少
18年卒の大学生の就職人気ランキングが発表されました。
殆どの会社が知名度のある大手企業ばかりなので、会社の学生へのイメージによって順位が決まっている感じです。
気になるのは、昨年1位だった電通が23位になり、女性社員が過労自殺した事件の影響があったようです。
博報堂は未だに10位
電通が23位にダウンしていますが、博報堂は10位に入っているのが興味深いといえます。
大手広告代理店である博報堂は電通のような事件は発生していませんが、電通と変わらないくらいの激務であることは有名です。
広告代理店という事業自体が激務を招きやすい体質があることを、学生はあまり理解していないので博報堂は未だに人気があります。
メディアは電通の事件ばかり報道せずに、もっと業界全体の激務を招く構造や他社の実情も発信するべきでしょう。
労働環境は改善されるか?
今回の事件を重くみて、電通は再発防止のための研修を実施し労働環境を改革することを明言しています。
しかし、具体的な対策案は発表されていないので、どの程度の改善がされるかはまだ分かりません。
電通は25年前にも過労自殺事件を起こしていた
電通は25年前に同様の事件を起こしています。
そのときも電通は責任を認めていますが、その悲劇も時間の経過とともに風化してしまったようです。
一時的に労働環境を改善しても、企業の体質や業界の慣習が残る限りは長時間働く環境に戻ってしまうのでしょう。
メディアはこういった事実を追求し、電通に具体的な対策と定期的な監査結果を報告をするように促すべきでしょう。
まとめ
学生は企業の実情や過去の事件などを知る機会がないので、昨年の事件から電通に対する印象を持っているのでしょう。
しかし、メディアは過去の事件や広告代理店の業界事情を発信し、学生が就職する企業を適切に判断できるようにするべきです。
結局は、それが広告代理店にとっても労働環境を改革を促すことにつながり健全な経営に近づくことになるでしょう。